堀田あけみにインタビューする2012-07-30 23:18

 というわけで、タイトル通り、堀田あけみさんにインタビューしてきました。事の次第は、自分が所属している愛知県国語教育研究会が来年の全国大会に向けて「愛知の文学」という冊子を作るのですが、自分がそのDVD版の作成担当となり、地元ゆかりの作家のインタビューを収録しようという流れがあったことと、今年3月の教え子の結婚式で、たまたま堀田あけみさんと出会い(Sさんに感謝ですね)、連絡先を教えてもらって、正式にインタビューの件を依頼したところ、了承の返事をいただけたということです。

 堀田さんと言えば、『1980アイコ十六歳』で文藝賞を受賞、その後も大学で心理学の勉強をしながら小説を書き続け、現在は椙山女学園大学国際コミュニケーション学部の准教授をされています。動物写真家の小原玲さんとご結婚されて、三人のお子さんを育てながら、大学の先生と作家の両方をこなしている、その多忙さの中でインタビューをお引き受けいただき、本当に感謝、感謝でした。

 堀田さんとは年も近く、大学も同じ。実は学生時代に何度か姿をお見かけしたこともあります。まさかそれからウン十年たってから、こうしてお話を伺うことになろうとは……。

 遅れてはまずいと約束の時間よりもかなり早く大学に着いてしまい、しばらくぶらぶらして過ごします。女子大なので、何だか、ものすごく居づらさを感じました。警備員も女性です。黙って立っていると不審人物なので、積極的に警備員の方に話しかけます。ようやく時間となり、研究室の扉をノックしました。さて、どんな方なのだろうと柄にもなく緊張していたのですが、堀田先生は、とても気さくで、いかにもお母さんという落ち着きのある、笑顔の素敵な女性でした。

 インタビューの内容は、高校時代の思い出、小説を書くことの面白さとつらさ、高校生へのメッセージの3点。いずれも堀田さんの豊富な人生経験に裏打ちされた興味深いお話をしていただけました。特に最後のメッセージでは、心理学と小説を書くことが、客観的に人間を理解しようとすることと、さまざまな視点から主観的に人間を理解しようとすることにつながっているというお話をしていただき、勝手ながら、そこに堀田さんの魅力の源泉があるのではないかという思いを抱きました。1時間の予定を少々超えてしまったことと、当方の不手際で一部同じ話を二度していただいたことが申し訳ありませんでしたが、少なくとも、こちらにとっては、充実した時間を過ごすことができました。本当にありがとうございました。

 インタビュー後の雑談で、実はSFもかなり読んでおられることがわかりました。ハインラインやシェクリー、フランク・ハーバート(『デューン』は全冊読まれているとのこと!)に至るまで、かなりの読書量です。驚きとともに、何となくそうだろうなと納得できたことも付け加えておきたいと思います。

コメント

_ 内田 直人 ― 2013-08-21 17:41

 堀田あけみで検索したら渡辺先生の名前を見つけたので、拝見させていただきました。DVDのインタビューの中に、関連する映像を入れたらどうかと考えています。本(アイコ16歳)や中村高校、受賞の新聞記事、心理学の著作などです。堀田あけみ先生ご自身のご意向もあるかと思いますが、いかがでしょうか。

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