アンビ夏の例会2012-09-02 07:53

 恒例になっている年二回の集まりのうち、夏編である。前にも書いたと思うが、アンビはSFファンクラブ「アンビヴァレンス」のこと。結成は1980年だからもう30年以上のつきあいになる。

 今回は久しぶりの磯くん(建築ライター、武蔵野美大講師)をゲストに迎え、最初10名、二次会11名の参加であった。一次会は栄「ガーリッ子」、二次会はすぐそばの居酒屋(写真は例によって食べログより無断転載)。

 T君が持ってきてくれた特撮博物館のパンフレットを肴に特撮関係の話から始まり、国書刊行会「バベルの図書館」合本の話、「プロメテウス」「アベンジャーズ」「おおかみこども」など夏の映画の話、動き始めている(?)国際SFシンポジウムⅡの話、(一応SF作家クラブのページにお知らせは載っているので、下記参照のこと。

http://sfwj50.jp/pdf/SFWJ50tuushin_20120801.pdf

来年の名大SF研30周年の話、などなど様々な話で盛り上がった。

 今回無理を言って皆に挙げてもらったお勧め本・映画・ドラマは以下のとおり(順不同)。

「サイバラバード・デイズ」イアン・マクドナルド(本)
「アナザープラネット」マイク・ケイヒル監督(映画)
「屍者の帝国」伊藤計劃&円城塔(本)
「この空の下」大林宣彦監督(映画)
「リメイク版ヤマト」(アニメ)
自衛隊総合火力演習(イベント)
「人類は衰退しました」田中ロミオ(本)
「外事警察」(ドラマ)
「贖罪」(ドラマ)
「WOMBS」白井弓子(漫画)
「みみずく偏書記」由良君美(本)
「プロメテウス」リドリー・スコット監督(映画)
アイドリング!!!(アイドル)

 いやあ、アイドルを知らないのはもちろんだけれど、知らないドラマとか、読んでない本とか、いっぱいあるなあ。次会うときまでにはなるべく消化しておこう(自衛隊は無理)。

 次はまた1月。そして、来年の夏はいよいよ開催予定の30周年記念同窓会で会いましょう!

PC復活&文芸会2012-08-31 08:24

 ここのところパソコンの入れ替えに思ったより時間がかかり、なかなか更新できなかった。自作が趣味なので、3年に一度はパソコンを新調している。CPUはずっとAMD派だったのだが、最近AMDにも元気がなく、ついにIntelのcorei5-3450Sとマザーボードを購入してしまった。OSまで入れてソフトをあれこれ入れているうちに、何度もブルースクリーンが出て落ちてしまう。こんなことは今までなかったなあ、何がおかしいのかなあとあれこれ考えているうちにあっという間に一週間。

 結論はメモリの不具合だった。最初にスロットに差すときに、4つスロットがあったので(A1、A2、B1、B2)、何も考えずにA1とA2に差しておいたら、それが大間違い。マニュアルをよくよく読んでみたら、何とA2とB2に差せと書いてある。えっ、いつからそんな風になったの? それならスロットはA2、B2、A1、B1の順にしてほしいとか、せめてA1、B1に差すのが筋だろうとかいろいろな考えが浮かぶが、これはもう仕様なので仕方がない。DDR2までは最初の2つのスロットでよかったよね(既にうろおぼえ)。その後、ちゃんと差しても不具合が出るので、これはメモリがやられたなと思い、新しいメモリを購入して付け換えたら、ブルースクリーンは消えた。今のところ順調である。うーん、今回の教訓はマニュアルはちゃんと読みましょうということか。

 さて、前置きが長くなってしまったが、この夏休みは、自分が前任校で顧問をしていた文芸部のOGたちによる飲み会がたまたま二連続で開催された。文芸同好会を立ち上げた一期生たちとの会が26日(日)、その二つ下の生徒たちとの会が27日(月)。こういう会に招かれることほど、教師としてうれしいことはない。どちらも楽しく過ごさせてもらい、若者たちから元気をもらうことができた。悩んでいる子もいるけれど、闇はいつか明けるはず。あせらずちょっとずつ進んでいこう。

 いつもいつも呼んでくれて、本当にありがとう!!

 写真は、1日目の文芸会の会場となった千種のブオンユミヤッチョ(食べログより無断転載)。雰囲気もよく、料理もおいしいイタリアンのお店でした。

 会の数日前に、この二つの世代のちょうどはざまの卒業生(文芸部OG)から名古屋市公務員合格のメールが届いた。これもうれしい知らせ。今度は11月ぐらいにこの子の合格祝いを兼ねて、拡大文芸会を開きたいと思っているので、よろしくお願いします。

ジョン・ケイルをまとめて聴く2012-08-20 23:10

 なぜか突然ジョン・ケイルをまとめて聴いている。これは『ウォッチメン』を読んで各章の最後に引用されている言葉がとにかくかっこよくて、12章(最後の章)のジョン・ケイルの言葉「より強き世界となる/より強き愛の世界となる/われらはその中にて死す」は一体どの歌からなんだろう? と思って、弟にCDを何枚か借りてそのままになっていたものを、少し暇ができたのでまとめて聴き直そうと思ったからである。聖書、ニーチェ、ユング、ブレイク「虎よ、虎よ!」に交じって、『ウォッチメン』の章末で引用されたミュージシャンは、ケイルも含めて三人だけ。残り二人はボブ・ディランとコステロなのだから、アラン・ムーアのジョン・ケイルに対する評価の高さがわかろうというものだ。

 私は、むろんヴェルヴェット・アンダーグラウンドもルー・リードも好きなのだが、ジョン・ケイルは格別だ。実はルー・リードよりも好きかもしれない。特に、ヴェルヴェトを最初の2枚でやめソロになってからの1枚目「Vintage Violence」(1970年)は最高である。けだるい歌い方と親しみやすいメロディ。ラフでありながら、実はきっちりと計算され構築されている曲の、時には崇高なまでの美しさ。このチープさと壮大さが入り混じった感じが実にすばらしい。SFで言えば、ディックかワイドスクリーンバロックのようなものだ。これに匹敵するのは、スラップ・ハッピーの「アクナルバサック・ムーン」しかないね。世間では3枚目の「Paris 1919」(1973年)の方が評価が高いようだが、自分は迷わずこの1枚目を推す。これと4枚目「Fear」(1974年)、6枚目「Heren of Troy」(1975年)まで聴いて、今日は終わり。

 結論から言うと、『ウォッチメン』に引用された「Santies」は、このどれにも入ってなくて、1982年の「Music for a New Society」に入っている曲なのであった。おそらく『ウォッチメン』効果なのだろう。このアルバム、アマゾンでもとんでもない値段がついている。一万円を超えているので、ちょっと手が出ない。弟が持ってるといいなあ。

マックス・エルンスト展(愛知県美術館)2012-08-17 22:16

 妻とともにエルンスト展を観てきた。エルンストと言えば、様々な技法を開発したことで知られている。『百頭女』のコラージュもいいし、紙を凸凹の上に置いて擦り出すフロッタージュもいい。しかし、自分が最も惹かれるのは、絵の具の上に何かを置いてそれを剥がすときに出来る模様を使ったデカルコマニーである。これによって描き出された森というか岩というかどろどろの表面を備えた何だか不思議な物体は見ていて決して飽きることがない。SFファンとしては、どこで見たのかよく思い出せないが、バラード『結晶世界』の原書カバーに使われていた「沈黙の眼」(ひょっとして「雨後のヨーロッパⅡ」だったかも)が内容にぴったりで、印象に強く残っている。

 今回は版画や彫刻も含めたスケープとしてエルンスト作品を捉え直そうという企画で、日頃観る機会のなかった彫刻作品もじっくりと観ることができた。彫刻は意外にも愛らしく、単純な○につぶらな黒い眼と口を簡単につけたものが多い。そう思ってよくよく観ると、絵画の方にも、有名な鳥の王「ロプロプ」をはじめ、可愛らしいキャラクターは結構登場しており、エルンストのユーモラスな面が引き立つ展示となっている。日本人受けするのか、値段がお手頃だったのか、国内収蔵作品が多く、数は十分揃っている。フロッタージュ体験コーナーもあり(早速チャレンジした結果、地元名産「ゆかり」のえび模様の金属のふたはフロッタージュに最適の素材であることがわかった!)、エルンスト初心者でも楽しめる、お勧めの展示会だと思う。

オリンピック閉会式について2012-08-14 21:50

 今更ながらロンドン・オリンピック閉会式について書く。もともとオリンピック自体に興味はそれほどなく、開会式にポール・マッカトニーが出ていたのを見逃していたぐらい。しかし、テーマが「シンフォニー・オブ・ブリッティッシュ・ミユージック」というのを後から知ったので、ブリテッィシュ・ロック・ファンの端くれとして、閉会式だけはちゃんと見ようと思っていたのだ。が、やはり最初を見逃し、レイ・デイヴィスとケイト・ブッシュを見損ねてしまう(ペット・ショップ・ボーイズはどうでもいいが、この二人は見たかった)。

 ジョージ・マイケルから見始め、元気なアニー・レノックスにびっくり。演出もなかなか凝っていて、ファッション・モデルが登場する場面にボウイの曲(ファッション)を持ってくるなど、なかなか気が利いている。それにしても、このときのNHKのアナウンサー(解説者?)はひどかった。ネットで「うるさい」などと書かれていたが、問題は「うるさい」ことではない(むしろ、最初は静か過ぎるほどだった)。ブリティッシュ・ロックについて全く「無知である」ことが問題なのだ。アニーが出てきても「アニー・レノックスさんです」で終わり。エド・シーランがピンク・フロイド「Wish You Were Here」のカバーをやっても、一言も説明なし。一緒に演奏しているバンド・メンバーのうち、ニック・メイソンはフロイドのメンバーであるとか、マイク・ラザフォード(ジェネシス)が参加しているとか、曲に合わせて綱渡りの男が登場し、最後に別の男と握手した瞬間にその男から炎が上がったが、これは「Wish You Were Here」のジャケットを再現したものであるとか(ここは見ていてぞくぞくした)、いくらでも解説すべき点はあったというのに、解説はゼロ。何もなし。エリック・アイドルが出てきても「エリック・アイドルさんです」で終わり。モンティ・パイソンのメンバーであることも何も説明なし。

 わかっている人がいろいろ解説してくれるなら、「うるさ」くても全然問題なかったと思う。もちろん、アナウンサーはオリンピックの解説者であって、ロックのことはわかるはずもない。それならば、最初から「シンフォニー・オブ・ブリッティッシュ・ミユージック」というテーマはわかっていたのだから、ロックに詳しい人を呼ぶとか、いくらでも手は打てたのではないか。そして、「無知である」がゆえに、解説者はとんでもないことを始めてしまった。まだ曲が続いているのに、ショーとは何の関係もないオリンピックの振り返りを勝手に話し出してしまったのである! これは流石にひどいと思ったね。オリンピックで体操の演技をしているときに、ロックのことを話しますか? そんなことしたら、絶対に聞いている人は怒るでしょう? 確かに、閉会式はオリンピックの競技とは違う。でも、だからと言って、パフォーマンスを全く無視したおしゃべりを延々と続けるのは、演奏している人と聴いている人に失礼極まりない。これなら黙っていた方がましである。そこを指して「うるさい」と言われたんだろうが、なぜ「うるさ」くなってしまったのか。ショーを無視して話してもいいと判断したからだろう(指示があったのなら、指示を出した人がそう判断したのだ)。なぜ無視してもいいと思ったのかというと、たぶん価値がわからず、どうでもいいと思ったからだ。または閉会式だから、オリンピックを総括しなければという思いが強すぎたのか。ともかく、おおげさに言えば、これはイギリス文化に対する無礼な行為、野蛮な行為である。NHKは大いに反省して、以後はこのような失礼がないようにしてほしいものだ。