今年のSF関係イベントいろいろ2013-06-08 21:08

 補習が終わり次第、大急ぎで名古屋大学に行く。学校祭が開かれており、そこでいろいろな打ち合わせがあるのだ。SF研究会の部室へものすごく久しぶりに行き、たまたま来ていたOB・現役と話してから、片桐くんに連れられて、SF研会員が薦める本を展示している会場へ。

 まずはSF研30周年に合わせて企画している「殊能将之本」について。現役によるレビューと、会誌に載った殊能将之の初期評論の再録、著作リストなどで製作することを確認。OBの追悼文なども受け付けるが、締め切りは7月15日厳守。打ち合わせのときは、初期評論も殊能名義でいいだろうと思ったのだが、よくよく考えるとやはりそれではまずいのだろうか。誰か著作権に詳しい人、教えてください。

 次にダイナコン実行委員会の市野さんと10月のちいなこんの打ち合わせ。名古屋大SF研30周年を祝ってくださるということで、ありがたくお受けする。藤澤くんも来るということで、まあ、何か昔話をすれば1時間半は持つでしょう。

 そして、まだあまり広報されていないのだが、国際SFシンポジウムⅡについて。パオロ・バチガルピとパット・マーフィー、中国の作家1名が来ることは決定している。問題は日程で、7月25日には名古屋でシンポジウムを行うことが既に決まっているのだ。何と何と、あと1カ月と少しである。ちょっと本腰入れて宣伝しなければ。

国際SFシンポジウムⅡ 名古屋会場 7月25日(木)
 会場:椙山女学園大学 時間:13:00~ 参加無料

 お暇な方はぜひおいでください。椙山女学園大学の長澤教授と組んでスタッフをしているので、何とか成功させたいと思っている。名大SFの現役学生はどうかと思ったら、前期のテスト中とのこと。うーん。でも片桐くんは来られるとのことでホッとした。また詳しいことが決まり次第、情報を流していくのでよろしく。

 最後は場所をSF研顧問山田くんの研究室に変えて、30周年記念パーティーの打ち合わせ。学生にとっては会費が高いとのことで、社会人8000円、学生4000円の案を提示。企画は特に設けず、歴代会長、およびゲストの挨拶のみ。これから正式な案内を往復ハガキで出していきますので、参加希望者は連絡してください。

 以上、打ち合わせを終了して帰途に就く。7月、8月、10月とこりゃ忙しくなるなあ。

殊能将之訃報2013-03-31 21:40

 大学時代からの友人であるミステリ作家の殊能将之が亡くなったとの知らせが昨日(3月30日)ネットを駆け巡った。亡くなったのは2月11日であり、自分が友人から知らせを聞いたのが2月22日。最初は呆然とし、それからじわじわと悲しみが広がってきたのだが、伏せていなければならないので、何とも言えない中途半端な気持ちがずっとくすぶっていた。思いを吐き出したいのだが、吐き出せないといったもどかしさ。4月3日発売のメフィストに追悼記事が載るとのことで、30日なら友人に話してもいいだろうと、東京に住む大学時代の友人たちと会う約束をし、仕事が忙しい中、無理やり時間を作って新幹線に飛び乗って、東京に向かっている最中に、ネットに流れたらしい。

 知ってからは、ずっと著作を読み返していた。間違いなくミステリ界の歴史に残るであろう『ハサミ男』、石動戯作初登場、自分も刑事役で出演させてもらったのが印象深い『美濃牛』、ミステリ・ファンの度肝を抜いた『黒い仏』、水城初登場で、殊能作品にしては珍しく最後にほろりとさせられる『鏡の中は日曜日』、中世の視点で東京を眺めたところが斬新な『キマイラの新しい城』、どれも傑作でありながら、ひとつとして同じ趣向の作品がない。まとめて読み返して、本当にすごいと思った。

 しかし、これは実は氏のすべてではない。彼の該博な知識、人を引き付けずにはおれない語り口、切れ味鋭い論理的思考力、それはまだまだ、これから存分に発揮されていくべきものだった。彼を知る者すべてが、そう思っていたはずだ。もっともっと書いてほしかった。いや、生きていてほしかった。もうあの、時には毒舌で皮肉たっぷりのジョークを聞くこともないのだと思うと、限りなく悔しく、そして悲しい。

 一晩、友人たちと彼の思い出を語り合い、大学時代に書かれたレビューなどもまとめて残しておきたいねと話した。ちょうど今年の夏、名大SF研30周年行事を行うので、本当はそこに呼ぼうと思っていたのだが……。もう何を言っても仕方がない。

 翌日、古本屋でも回って帰ろうと思い、いつものように、神保町を歩いて「@ワンダー」の中に入った。その瞬間、馴染みのある曲が耳に入ってきた。店内に流れていたのは……XTC……これは……そう、「ハサミ男(Scissor Man)」じゃないか! 数冊の本を手にしてレジに向かう。聞くべきか、そのまま出ていくべきか。レジには年配のおじさんと20代と思しき若者の二人がいる。どちらがXTCをかけているのか。レジをすませたが、結局話しかける勇気が出ない。ちょうど若者の方が休憩のため外へ出ていく。意を決して私は話しかけた。「この曲をかけているのはどなたでしょうか」
「私ですが…」けげんそうに若者が答える。
「XTCですよね。何か理由があるんですか」
「好きなんです。実は昨日…殊能将之というミステリ作家が亡くなったのを知って…」
「ええ……『ハサミ男』ですよね」
「そうです、大好きな作家だったので、昨日からショックで何も手につかなくて……」
 思わず、自分は殊能将之の友人であること、本当に悲しく思っていることを語ってしまった。見も知らぬ古本屋の店員に話すことではないだろうと思ったが、止まらなかった。
 若者と別れ、帰途に着く。
 なぜか、嬉しさが込み上げてきた。殊能将之は確かに人々の心に残っている。こんなに愛されているんだ……そう思った瞬間だった。彼の死を知ってから、一度も流れなかった涙があふれてきた。神保町から水道橋へ向かう途中、歩きながら私は泣いていた。そこが、数十年前、かつて東京に住んでいた殊能氏とともに歩いた道でもあったことに気づくのに、そう時間はかからなかった……。

アンビ新年会2013-01-05 19:45

 年二回(夏と冬)のアンビ例会のうち、冬の方(新年会)が昨日4日夜開かれた。今回は日経パソコン編集長中野を迎えて、総勢10名で開催(渡辺4名、T築、H科、M田、H川、H谷)。会場は名古屋駅のスペイン料理屋MARU。なぜかパエリアが釜めしのような入れ物で出てくる不思議なスペイン料理屋であったが、まあ雰囲気は良い店であった。

 夏に行う予定の名大SF研30周年に向けて、ぜひ中野に司会をお願いしようと思ったのだが、中野からは、本来これは現役生がすべき催しであり、われわれが実施するならOB会の30周年の方ではないかという問題提起があり、ちょっと考えさせられた。

 確かにそれはそうなのだが、既に10月のダイナコンで現役生のまとめ役であろうと思われるKくんと現顧問の山田くんには話を通してあり、こちらが会場・場所を決めて告知するという点については、了解を得ている。もちろん企画などについては現役参加で考えてもらってもかまわないわけで、とにかく日程と会場を押さえることが大事と考えられるので、動き始めたわけなのだが、これってマズいのだろうか。とりあえず、動きながら考えるということにしておくので、何かご意見等あれば渡辺英樹までお願いします。

 さて、例会の話題は、11月の「エヴァQ」および「009」の公開を受けて、SFの話題というよりはアニメの話題が多くなる。その勢いもあって、二次会はこのメンバーでは非常に珍しいカラオケに突入(朝子さんを除く9名参加)。最初は前みたいにカラオケBOXだけ借りて話をするのかと思ったら、誰かがロボットアニメメドレーなどを入れ出して、ついつい歌い始めてしまう。すると、もう後は止まらない。音痴なのであまり歌いたくはないのだが、どうしても曲を聞くと歌いたくなってしまうのだ。いや、お恥ずかしい限り。でも楽しかったよ。大学時代のアニソンコンパを思い出してしまった。

 次回は夏、できればSF研30周年行事で会いましょう!

拡大文芸会2012-12-09 22:19

 前に書いたとおり、前任校で顧問をしていた文芸部一期生~三期生の合同同窓会を開催した。きっかけは二期生の一人が今回市役所に合格したので、そのお祝いを兼ねて一度全員で集まろうと話していたこと。残念ながら参加できなかった子もいたけれど、何とか7名+あとで1名+ゲスト参加2名の合計10名の参加。二期生の子とは本当に久しぶり。こちらは一期生、三期生とはそれぞれ別によく会っているのだが、一期生と三期生同士は久しぶりのはず。最初はしんとした会になったらどうしようかと心配していたが、それは杞憂に過ぎなかった。まさに久闊を叙すといった感じで、4時間も大いに話し、飲み、食べ、大変盛り上がった会となった。

 会場は前にも使用した千種のブォンユミヤッチョ(写真はまたもや食べログから無断転載)。お店の雰囲気がとてもよく、料理もおいしい。前菜、キッシュ、手打ちパスタ、メインディッシュの猪肉、デザート、とどれもおいしくいただきました。めったに飲まない自分だが、今回は特別にワインを少々。これもおいしかった!

 皆の元気な姿が見られるだけでなぜかとてもうれしくなるという、まさに孫を見つめるおじいさん状態であり(せめて娘を見つめるお父さんにしてと言われたが)、とにかく楽しい会でした。年に一回はこういうのが開けるといいね。

ミューコン15(ダイナコン21)レポート2012-10-23 16:37

 10月20・21日に開かれたミューコン15(ダイナコン21)にゲスト参加してきました。遅ればせながらレポートです。場所はいつもの五色園。今年はミュータンツ誕生50周年ということで、久しぶりに若尾天星さんが実行委員長を務めるミューコンとダイナコンの同時開催ということです。

 最初に地元名古屋出身の落語家、立川三四楼さんの落語が一席。出だしと最後の有名人ダジャレはあまり面白くなかったが(失礼)、落語は最高! SFコレクターの家に入った泥棒(これもSFファンという設定)の驚きが見事に表現されていて、いや、笑った笑った。一番からハヤカワ文庫がそろっていたり、サンリオやソノラマ海外がしっかりそろっていたり、SFマガジンは無論創刊号からハヤカワ・ハイまでそろっていたり、とにかくこのコレクターが他人とは思えない(笑)。オチもキレイに決まって、見事なオープニングでした。

 食事時間までPXで古本を売る。翌朝までに売れた古本は約60冊。ダンボール二箱ぐらいかな。昔懐かしい人たちや名古屋大SF研の若手二人と話したり、会誌を買ったり。この会誌(Pitという名前)がなかなかすごくて、奇想コレクション全レビューやハヤカワJコレクション全レビューから日本ホラー大賞全レビュー、ミステリ・フロンティア全レビューなど、SFにとどまらない意欲的な企画が続々登場している。OBとして実にうれしく思った次第。顧問のYくんも来ていたので、来年の名古屋大SF研30周年記念イベントについて少し打ち合わせ。20周年は何もしなかったので、30周年は絶対やります!
 
 最初の企画は途中からSFカルタに行ってみる。これはSFの名文句を言って、作品名の書いた札を取るというもので(たとえば「はらいそさ行くだ!」で諸星大二郎「生命の樹」を取るとか)、この作品はこの文句でいいのかということをいろいろ討論した。

 二コマ目はミュータンツの歴史を辿るパート2。天星さん作成の年表をもとに昔話。ちょうどメイコン3あたりから参加し、80年代前半で退場。メイコン3で上映されたフィルム(「THX1138」「サイレント・ランニング」「ダーク・スター」)は中子真治氏から借りたものであることが判明したのが収穫であった。

 三コマ目は自分の企画「SF文庫の歴史を辿る」。準備不足で創元の初期を詳しく紹介したあと、創元全体とハヤカワ全体を駆け足で紹介するに留まる。角川はそんな大したことない文庫だけれど受け狙いで紹介。サンリオ、ソノラマ、その他は写真を見せるだけといういい加減さ(ごめんなさい!)。それでも、来てくれて最後まで聞いてくれた方たち、どうもありがとうございました。なかなか更新できませんが、ホームページで少しずつ研究成果を発表していきますので、よろしくお願いします。

 今回は、若尾さんが実行委員長ということで、オークションも気合が入っており、11時30分から3時頃まで延々と行われた。自分の企画が終わってからあわてて参加し、最後までつき合う。なかなか珍しい本が安く手に入るので見逃せないのだ。明治時代の押川春浪編集の雑誌「冒険世界」を2,000円台(!)、「幻想と怪奇」を1,000円以下で手に入れてほくほくする。いや、こんなに安くていいんでしょうか。そんな中、バンバン高値で落札していく剛毅な人が。誰あろう、東京から愛知に戻ってきた大野典宏さん(「SFマガジン」で「サイバーカルチャートレンド」を連載中)でした。大野さん来るならゲスト扱いにすればいいのに。

 さて、後は少し寝て、朝食後はいつものように早めに失礼する。今年も十分楽しめました。また次回(3年後?)を楽しみにしています。